名寄

名寄(なよろ)市は、旭川から約77km北にある市です。人口約3万人と小規模ですが、北海道で最大規模の望遠鏡を持つ天文台がこの市にあります。2010年にオープンした名寄市立天文台「きたすばる」です。

この天文台は、元々高校教師だった個人の木原秀雄氏が開設した私設の天文台でした。1992年に木原氏から名寄市へ寄贈され、名寄市立木原天文台として開台したものです。

北海道は星がよく見える場所であることから、望遠鏡を自宅に置く天文ファンが数多くおられます。

北見市相内町の北見天文同好会顧問松木昇さんは、自宅敷地に「私設まつき天文台」を構え、地元の小学校へ出張観測会を開くなどしています。北海道網走市の桑野真行さん方も、住宅街の中ですが私設の「桑野星見処」を造り、同好会のメンバーを中心に天体観測会を開いています。

「きたすばる」も私設の木原天文台から始まり、寄付を受けて市の管轄となりました。北海道大学と連携して、公開天文台としては国内2番目の大きさとなる口径1.6mの望遠鏡を設置しています。

惑星観測をする望遠鏡としては世界最大級のものなので、惑星観測会も盛んに開かれています。

これだけの設備を持つ天文台なので肉眼で是非見たいところですが、遠方で叶わない場合は日々更新されるツイッターでも観測した惑星の画像を載せていますので、こちらでバーチャル観測体験をしてみるのもいいですよ。月面の希少なクレーターや彗星、日本上空を横切る国際宇宙ステーションの姿を捉えた画像など、宇宙がより身近に感じられる情報が毎日発信されています。

また、毎週水曜日18時からは「きたすばるドットコム」というWebTV放送を発信しています。観測した星についての解説や、名寄市内のイベント宣伝など、毎週生放送で名寄の「いま」を放送しています。小さな自治体の名寄市ですが、こうした斬新な試みは画期的ですね。まだ名寄を訪れたことのない人も親近感が感じられそうです。

 

●なよろ市立天文台 きたすばる

北海道名寄市字日進157番地1(北海道立サンピラーパーク 星見の丘)

http://www.nayoro-star.jp/kitasubaru/

Twitter https://twitter.com/kitasubaru

きたすばるドットコム http://www.kitasubaru.com/

 

「きたすばる」があるサンピラーパークは小高い丘になっており、周囲を一望できる絶景ポイントとなっています。名寄市は映画「星守る犬」のロケ地にもなりました。家族も家も失った西田敏行演じる主人公と犬のハッピーが2人で旅をして、一面のひまわり畑で幸せそうに寄り添うシーンが印象的な映画でした。このひまわりのシーンを撮影したのがここサンピラーパークです。

「きたすばる」入り口にはハッピーの石像があり、星を見つけるかのように空を見上げています。

サンピラーパーク近隣にはユースホステル、キャンプ場、温泉のあるホテルと宿泊施設もありますので家族で訪れても安心です。昼は映画作品の足跡をたどり、夜は空いっぱいの星を眺める、そんな北海道旅行もいいですね。

星空を眺める北海道旅行

http://www.jtrip.co.jp/j-hokkaido/tyo/area/asa.html

なよろサンピラーユースホステル http://www9.ocn.ne.jp/~nayoroyh/index.html

 

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